志賀 重昂 |
台風18号は今朝豊橋に上陸し北上しました。名古屋では大きな被害は無いようですが、吹き返しが強くて家でゴロゴロしています。(笑) このブログをご覧のみなさまなら、志賀 重昂と言えば「日本風景論」がスグ出てきますよね。 先日、「日本風景論」の15版を安く手に入れました。15版とはいえ明治36年、奥付には正貨90銭とあるので,ぞんがい高価なハードカバーですね。米価で換算すれば、当時の90銭はコメ10キロの値段、今なら3,000円ほどでしょうか。 志賀 重昂は、愛知県岡崎の出身です。そんなわけで、花崗岩の記述では岡崎あたりが頻繁に出てきます。 こんなところを見ると、郷里の岡崎を愛していたのが分かりますね。もう一つ、日本の簡易地質図にも岡崎が記されていますよ。この地図、山の名前がイッパイ入っていて面白いですね。 日本風景論の後半には、付録として「登山の気風を興作すべし」なる章もあり、日本に欧米風のアウトドアライフを紹介した草分けなんですよ。 そして「野宿ノススメ」がこれ!イラストがいいよね! 「 地上に臥せんと欲せば、宜しく石塊、草木の根、落枝などを能く掃い、地面を平かにし、衣服、毛布を被りその上に臥すべし。 然れども快く臥せんと欲せば第三図の如く、幅三尺、長さ六尺の地面を中央に向け漸次に深く掘り、最も深き所を五寸となし、この窪所の上に臥すべし、図中の枕は嚢に砂を盛れるもの。」 今のアウトドアライフと違い、モノに頼らないあたりがさすが!志賀重昂は、地理学者としてだけではなく、様々な公職に着きながらも、自分の意に反する案件には真正面から反対を唱え、懲戒免官されたりと破天荒な人だったようです。 日本風景論、版を重ねるたびに図版を交換したりと著作への責任は強く、気骨ある明治人だったのでしょうね。 |
by crazylovers
| 2013-09-16 14:43
| books
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Comments(2)
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ぱんだ
at 2013-09-16 22:13
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この方は知りませんでしたが、戦前・終戦直後ごろに発行された本は挿絵も味わい深く、自然や生き物のモノを中心に集めています。
先日、生き物の本とセットで付いてきた!科学の本には「夢の原子力」が掲載されていて驚きました。※まだ、国内に試験炉が導入されたばかりの頃の本です。 これによると、一般の商船や飛行機まで原子力で動かす計画もあったようです。
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beachcomberjp at 2013-09-16 22:40
ぱんださん、
昭和15年あたりまでの本は質が良いので求めますが、終戦後3年間ほどは質が悪くボロ伊ので、どうも手に取る気がしません。(笑) 科学の夢、TV電話や携帯電話のように叶ったモノもあれば、原子力発電のように頓挫してるのも・・・イロイロですね。 |
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